防御の仕組みは未見の危機6つでも機能した

リスク管理 · 1 min

危機的な相場局面でEAがどれだけ資産を守れるか。いわゆる「防御系」の機能が、過去の荒れた相場で本当に機能するのか、検証してみました。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

危機的な相場局面でEAがどれだけ資産を守れるか。いわゆる「防御系」の機能が、過去の荒れた相場(2015年チャイナショック、2018年Q4、2020年コロナショックなど計6つの危機)で本当に機能するのか、検証してみました。 今回テストしたのは、株価ショック時にポジションを制限する「G4」と、トレンドの変化を捉えてリスクを抑える「equity_filter」の2つです。

G4(株ショックガード)の検証結果

G4は、特定の条件下で売買を制御する仕組みです。現行の設定(閾値-3%以下、5日間ホールド、0.5倍のロット制限)をベースに、似たような設定値も含めて感度を調べました。

項目現行設定の結果
DD(ドローダウン)の改善6つの危機すべてで改善(+0.26〜+2.00pt)
月利の変化ほぼ不変(+0.467% → +0.480%)
悪化窓(保護が機能しなかった期間)ゼロ
ドローダウン(資産の山からどれだけ下落したか)は、登山でいう「どれだけ下りに転じたか」のようなもの。これが全期間を通して-9.27%から-8.21%へと改善しました。
さらに、LOCO(Leave-One-Crisis-Out:ある危機を除外したデータでパラメータを決め、残しておいたその危機で保護が再現するか確認するテスト)を行ったところ、6つすべての危機で保護機能が働きました。特定の相場にだけ合わせた「過学習」ではなく、未知の危機に対しても有効であるという裏付けが取れたことになります。
設定をより保守的な「閾値-2%」へ変更すると、さらにDDは-7.12%まで改善しますが、わずかに月利のコスト(月間-0.037%)がかかります。今回は攻めの運用を優先し、現行の設定を据え置くことにしました。

equity_filter(株式リスクオフ)の検証結果

こちらは移動平均線(SMA200)を活用し、トレンドが悪い時に自動でリスクを落とす仕組みです。

  • 6つの危機すべてでDDが改善(+0.09〜+0.78pt)
  • 全期間のDDが-9.75%から-6.84%へと、約2.9ptの大幅改善
  • コストは月間-0.049% この機能を使うことで、資産の減少幅を抑えつつ、安定した運用が可能になることが分かりました。

検証の結論

今回の検証で、これら2つの防御系機能は「たまたま過去にハマった」のではなく、「どんな危機にも対応できる本物」であると判断しました。 DDが-8.3%という水準で安定していることは、将来的に運用資金(kcap)を引き上げる際にも、この防御機能がしっかり土台として機能してくれるという安心感につながります。どちらの機能も設定は変更せず、そのまま信頼して運用を継続します。

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。