研究259 合成の月利引き上げ(相乗り稼働率×レバレッジ)+DD粒度の重要訂正 = ①50/50合成のDD-17.9%は月次粒度の産物で日次実測は-38.8% ②単一口座相乗り(両システムフルサイズ・現物100%上限)で月利+6.22%/PF1.77/DD-44.7%/Sharpe1.89=同DD帯でhg16単体+1.6pt・50/50比+2.3pt ③信用レバは月利+10%まで伸びるがDD-60〜-76%で非推奨

リスク管理 · 1 min

訂正(粒度バグ級): 研究253の50/50合成 maxDD-17.9%は月次リターン合成の資産曲線で測った値。日次MTMで再測定するとmaxDD-38.8%(月次粒度では-21.4%)。COVID2020年3月の月内V字(月中-40%級→月末までに大幅回復)が月末値比較では見えなかった。

1. 仮説とねらい

リスク・サイジング・ドローダウン制御の検証記録です。エッジを安全に運用へ落とすための要です。

この検証で確かめたい出発点は次の通りです。

訂正(粒度バグ級): 研究253の50/50合成 maxDD-17.9%は月次リターン合成の資産曲線で測った値。日次MTMで再測定するとmaxDD-38.8%(月次粒度では-21.4%)。COVID2020年3月の月内V字(月中-40%級→月末までに大幅回復)が月末値比較では見えなかった。「合成でDDが1/2以下」という従来の売り文句は月次粒度の錯覚で、実際の谷の相殺効果は-42〜-44%→-39%程度に留まる。月利+3.86%/Sharpe1.81は概ね従来通り。

2. 検証の設計(どう組んだか)

いきなり走らせる前に、後知恵や偽エッジが入り込まないよう検証の枠組みを先に固めます。

項目内容
くぐらせた関門モンテカルロ合格率 → コスト耐性

この枠組みで、下のステップを順番にくぐらせていきます(どこかで落ちれば不採用)。

3. 検証の手順(ステップ・バイ・ステップ)

ステップ1: イン/アウトサンプル評価

まず、[1] 単一口座相乗り(hg16 f_h×max10 + MR改 f_m×max7を1つのequityで運用・合計投下≤cap×equity・hg16優先/強度順): シグナル重複~13%のため50/50の「半分ずつ固定配分」は資金を遊ばせている(稼働率mean59.8%)。サイズ倍率s掃引(基準s=1.0: f5%/7.5%=50/50相当): cap100%(現物): s1.0 +3.94%/PF1.61/DD-36.3%/Sh1.85(稼働60%) → s2.0(f10%/15%) +6.22%/PF1.77/DD-44.7%/Sh1.89/最悪月-17.2%(稼働77%) → s3.0 +7.09%/PF1.87/DD-48.4%だがSh1.71/最悪月-30.5%に劣化。

ステップ2: 検証ステップ

次に、[2] 信用レバ(cap150/200%・借入金利6%/年込み): s2.5-3.0で月利+8.2〜+9.8%まで伸びるがDD-60〜-76%・最悪月-36〜-51%。Sharpeは1.8前後で改善せず=リスクを買って月利を買うだけの領域。

ステップ3: イン/アウトサンプル評価

続いて、VERDICT: 推奨の更新=単一口座相乗い(cap100%)でsを選ぶ: 保守s1.0(+3.9%/DD-36%)・標準〜攻めs2.0(+6.2%/DD-45%)。信用レバは非推奨。※サイズ掃引は全期間測定(低次元でIS/OOS分割なし)=sの選択に過剰適合余地は小さいが、確定形の数値正本はs1.0/s2.0の2点とする。

ステップ4: イン/アウトサンプル評価

さらに、開いている道: (1)s2.0のIS/OOS分割・ストレス(コスト2倍/生存者注入)の追検証 (2)cap到達時の優先順位規則(現在hg16優先)の感度 (3)相乗りの月次DD経路でのMC(実弾化判断用)。

4. 結果のまとめ(主要指標)

検証で得られた代表的な数値です(同一記事内に複数条件がある場合は代表値)。

指標
月利+3.86%
最大DD-17.9%
PF1.61
Sharpe1.81

5. 結論・次の一手

以上のステップを踏まえた判断です。

  • 結論の構造: 月利の梃子は2段。(a)稼働率の回収(無料の梃子): 同じ現物100%上限でも相乗りs2.0はhg16単体と同DD帯(-45 vs -42%)で月利+4.66→+6.22%。効率(Sharpe1.89/PF1.77)も最良=新しい攻め形。(b)レバは線形にDDを買う(以降+1%/月≒DD+10pt)=個人の撤退耐性次第で非推奨。

用語と検証手法

この記事で出てくる主な用語です。

  • モンテカルロ(MC): 日次リターンをブロック・ブートストラップで多数回再標本化し、プロップのルールを適用して合格確率を推定します。
  • PF(プロフィットファクター): 総利益÷総損失。1.0超で純利益、値が大きいほど効率的です。
  • Sharpe: リスク(変動)1単位あたりのリターン。大きいほど滑らかな資産曲線です。
  • ドローダウン(DD): 資産の山からの最大下落率。プロップの最大-10%等の制約に直結する最重要リスク指標です。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。