研究270 stock相乗り×quant-lab研究009「B/P Lオンリー」(日本株バリュー)の資産配分 = **利益率向上には否**: 相関+0.20〜0.23と低く分散は効くがB/P Lの月利+1.22%が薄すぎ、混合はどのwでも月利を希釈(採用運用点s2.0単独を同DD以下で上回る混合なし)・効用はDD/最悪月の平滑化のみ

リスク管理 · 1 min

手法: 米国側=研究259/267の正エンジンrun_combined(613パネル・cap100%現物・s=1.0〜3.0掃引。全期間s2.0=月利+6.22%/PF1.77で公表値と検算一致)。

1. 仮説とねらい

リスク・サイジング・ドローダウン制御の検証記録です。エッジを安全に運用へ落とすための要です。

この検証で確かめたい出発点は次の通りです。

手法: 米国側=研究259/267の正エンジンrun_combined(613パネル・cap100%現物・s=1.0〜3.0掃引。全期間s2.0=月利+6.22%/PF1.77で公表値と検算一致)。日本側=quant-lab研究009採用形B/P Lオンリー(日本株B/P上位100銘柄EW・4週リバランス・コスト込み円建て。quant-lab/scripts/export_009_bp_equity.pyで日次エクイティ化、stage2公表値+312.6%と一致)。重複区間2017-01〜2026-06・和集合カレンダー+ffill・合成規約は研究253/259と同じ rc=(1-w)·r_us+w·r_jp。為替(USDJPY)不含=現地通貨建て近似。ヌル対照(研究186)は新規エッジ探索でないため非適用。

2. 検証の設計(どう組んだか)

いきなり走らせる前に、後知恵や偽エッジが入り込まないよう検証の枠組みを先に固めます。

項目内容
検証期間2017-01 , 2026-06 , 2026-07
くぐらせた関門相関(分散価値) → コスト耐性

この枠組みで、下のステップを順番にくぐらせていきます(どこかで落ちれば不採用)。

3. 検証の手順(ステップ・バイ・ステップ)

ステップ1: 相関(分散価値)の確認

まず、相関: 週次+0.226/月次+0.204(市場・時間軸・シグナル源が別で低相関=分散自体は機能)。日本側単独: 月利+1.22%/PF(月次)2.12/DD-36.3%/Sharpe1.00。

ステップ2: 検証ステップ

次に、フロンティア判定: s∈{1.0, 2.0, 3.0}単独を「同等以下のDDでより高い月利」で上回る混合は存在しない。例外2点(s1.5<s2.0×w10% Δ+0.44pt、s2.5<s3.0×w20% Δ+0.01pt)はs代替で説明がつく端点のみ。月利/DD比はwに対し単調減少(stock単独~0.13 vs B/P L単独0.034=B/P LはDD当たり収益で劣後。Sharpeは月次1.00と良いがJPベータの深いDD-36%を抱えるため)。

ステップ3: 検証ステップ

続いて、平滑化効果の実測(s2.0基準・重複区間): w=20%で月利+5.97→+5.15%(-0.8pt)・最悪月-17.2→-14.5%・Sharpe1.61→1.66・DD-44.7→-42.0%。w=50%まで進めても月利+3.80%/最悪月-10.3%=「月利1.2ptを最悪月6.9pt改善と交換」の関係。

ステップ4: M1日中リスクの検証

さらに、VERDICT: (利益率向上目的)。条件付き(DD・最悪月の平滑化目的ならw10〜20%は機能する)。ただし現時点では非推奨: ①B/P Lは6ヶ月フォワード観測中(quant-lab forward/, #1=2026-07-31)で実弾前提が未成立 ②資金を日米2口座に分割すると米国側の端株粒度(1株未満枠スキップ)が悪化し小資金ほど逆効果 ③実運用は口座間資金移動が即時でなく日次リバランス近似より劣化。

ステップ5: 既存システムとの統合評価

加えて、開いている道: ①円建て合算(USDJPY込み)での再測定=日本の投資家の実効リスクではUSD露出自体が分散に働く可能性 ②B/P Lフォワード生存後に信用レバ1.5〜2倍を許すと月利2〜2.5%級になり混合が立ち上がる可能性(quant-lab側でL/S・レバ耐性の検証が前提) ③日本側をstockの待機資金(平均非稼働~23-40%)の駐車先にする動的配分=資金移動リードタイムの実務制約が本丸。

4. 結果のまとめ(主要指標)

検証で得られた代表的な数値です(同一記事内に複数条件がある場合は代表値)。

指標
月利+6.22%
最大DD-36.3%
PF1.77
Sharpe1.00

用語と検証手法

この記事で出てくる主な用語です。

  • PF(プロフィットファクター): 総利益÷総損失。1.0超で純利益、値が大きいほど効率的です。
  • Sharpe: リスク(変動)1単位あたりのリターン。大きいほど滑らかな資産曲線です。
  • ドローダウン(DD): 資産の山からの最大下落率。プロップの最大-10%等の制約に直結する最重要リスク指標です。
  • ロジックと優位性(エッジ): 「ロジック」は売買ルールそのもの(仕組み)。「優位性(エッジ)」はそのロジックが持つ“勝てる性質”(コストや偶然を超えたプラスの期待値)。ロジックは無数にありますが、本物の優位性を持つものはごく一部です。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

図: ドローダウン=資産が最高値からどれだけ下がったか(例: XAUUSD)。この谷の深さがリスクの実感値です。

この検証のつながり

この検証は、過去の次の検証を踏まえています(前回ダメだった→今回こうした、別ロジックとの比較など)。