研究273 hg27 ナンピン(hg16建玉の下落時買い増し) = 追加ユニット単体は+EVだがポートフォリオはOOSでSharpe-0.3/最悪月-6pt劣化=**否**・現行「重複保有なし」維持

却下手法 · 1 min

手法(事前登録): V1ドローダウン・ナンピン=建玉が建値close比-a%(a∈{5,10,15})を初到達した日の引けで1回だけ買い増し(空き枠を消費・同日は深い順・新規より優先・出口は親と同時)/V2再シグナル許容=保有中銘柄の新週初シグナルを2ユニット目まで許容(独自出口)。

1. 仮説とねらい

前進検証やコストで却下された手法の記録です。偽エッジ(過剰最適化・データ品質・後知恵)を避けるための監査証跡として残します。

この検証で確かめたい出発点は次の通りです。

手法(事前登録): V1ドローダウン・ナンピン=建玉が建値close比-a%(a∈{5,10,15})を初到達した日の引けで1回だけ買い増し(空き枠を消費・同日は深い順・新規より優先・出口は親と同時)/V2再シグナル許容=保有中銘柄の新週初シグナルを2ユニット目まで許容(独自出口)。X∈{10%確定形, 5%現行床}×f10%×max10・613銘柄・MTM日次・コスト往復2¢+2bp。関門=Δ月利≥+0.20pt∧ΔSharpe≥-0.05∧maxDD悪化≤2pt(IS通過変種のみOOS開封)。

2. 検証の設計(どう組んだか)

いきなり走らせる前に、後知恵や偽エッジが入り込まないよう検証の枠組みを先に固めます。

項目内容
戦略・ロジックダウ理論
検証期間2026-08
くぐらせた関門コスト耐性

この枠組みで、下のステップを順番にくぐらせていきます(どこかで落ちれば不採用)。

3. 検証の手順(ステップ・バイ・ステップ)

ステップ1: イン/アウトサンプル評価

まず、Phase A(追加ユニット単体・コスト後): IS +224〜+559bp(t+6.8〜+9.5/PF1.63〜2.35)・OOS +70〜+281bp(t+2.0〜+4.2/PF1.22〜1.61)。発生率=建玉の6〜33%・深く沈んだ玉ほど追加分の戻りは厚い=トレード単位では本物のエッジ。

ステップ2: イン/アウトサンプル評価

次に、Phase B(ポートフォリオ): IS=V1全変種が関門通過(Δ月利+1.5〜+2.0pt・Sharpe/PF/maxDD改善)→OOSで反転: X5%基準 月利+4.55%/PF1.54/maxDD-39.6%/Sharpe1.22/最悪月-13.2% に対し V1 a=-10% 月利+6.15%/PF1.76/maxDD-40.3%/Sharpe0.93(-0.29)/最悪月-19.1%。V1全変種がOOSでSharpe-0.2〜-0.4・最悪月-4〜-6pt悪化=関門落ち。

ステップ3: イン/アウトサンプル評価

続いて、VERDICT: V1ナンピン=否・実装の「同一銘柄重複保有なし」維持。理由=追加ユニットが+EVでも、資本を「クラッシュが深まっている局面」へ追加集中させる構造で月次テールが太り、リスク調整後で劣化(hg25深度加重=「テール集中を買うだけ」の時間方向版。月利は買えるがSharpeで払う)。V2(X5%)のみ全関門通過(OOS Δ+0.21pt/Sharpe1.23維持/maxDD+3.1pt改善)だが幅が薄く広域未確認=採用提案なし。

ステップ4: 検証ステップ

さらに、生存者バイアス注記: ナンピンは急落継続銘柄への倍賭けのため、パネル外の上場廃止級継続下落の影響を基準形より強く受ける=実弾期待は上記より割引が必要。先読みなし(判定・約定とも当日close=基準形と同一様式)。

ステップ5: 検証ステップ

加えて、開いている道: ①V2再シグナル許容の広域2,492×s2.0追試=ユーザー判断で見送り(2026-08-07「メリット少なそうなので要らない」=hg27クローズ) ②追加ユニットのサイズ半減形(f/2でテール増を抑えて+EVだけ拾う)は未検証 ③ナンピン条件を「深さ」でなく「経過日数×SMA5未回復」にする時間軸変種。

4. 結果のまとめ(主要指標)

検証で得られた代表的な数値です(同一記事内に複数条件がある場合は代表値)。

指標
月利+4.55%
最大DD-39.6%
PF1.63
Sharpe1.22

用語と検証手法

この記事で出てくる主な用語です。

  • PF(プロフィットファクター): 総利益÷総損失。1.0超で純利益、値が大きいほど効率的です。
  • Sharpe: リスク(変動)1単位あたりのリターン。大きいほど滑らかな資産曲線です。
  • ドローダウン(DD): 資産の山からの最大下落率。プロップの最大-10%等の制約に直結する最重要リスク指標です。
  • ロジックと優位性(エッジ): 「ロジック」は売買ルールそのもの(仕組み)。「優位性(エッジ)」はそのロジックが持つ“勝てる性質”(コストや偶然を超えたプラスの期待値)。ロジックは無数にありますが、本物の優位性を持つものはごく一部です。

図: ウォークフォワード(前進検証)の考え方。過去でルールを決め、まだ見ていない未来で試します(後出しを防ぐ)。

図: ウォークフォワード(前進検証)の考え方。過去でルールを決め、まだ見ていない未来で試します(後出しを防ぐ)。